読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

夜と朝のあいだ

東海地方に住む独身男のノート

アキラです。バツ無し独身男のノート。

「弁護側の証人」を読んでみた

Books

伝説の名作と背表紙に書かれている。
たしかに何度も聞いた事のあるタイトルだ。マニアの間では有名らしく、ネットで「ミステリー、名作、国内」なんて言葉で検索すると、たいてい本書も引っかかってくる。タイトルだけ見ればA・クリスティの「検察側の証人」のパロディかオマージュ?と思いそうだけどね。
本書は1963年に発表されたものだ。1963年!昭和で言うと昭和38年!オレ、生まれてもないぞ・・・.
その後、長い間絶版になっていたものが、集英社文庫から復刊されて、今回読んだのは文庫になっているものだ。

 

序章
刑務所の金網越しに面会する夫婦...。
作者の作戦なんだろうけど、なんか書き方が曖昧。なんとなく書き方が怪しいんだよね。詳しく書くとネタバレになるけど、読後、ここを読み返すと、この作品の凄みを実感。ここから作者の掌の上で遊ばれてたんだよなぁ、と。

 

物語は、昭和期の「昼メロ」のような舞台設定だ。分かる人は分かると思うけど、昼の1時から、愛欲ドロドロのドラマをテレビでやってたんだよね。愛憎劇に金銭欲が絡んだりして、昼間っから濡れ場シーンも有ったり(笑)

ヌードダンサーの漣子は八島財閥の御曹司・杉彦に見初められて出会ってからわずか2ヶ月で結婚する。周囲に快く思われない中、漣子は八島家に嫁ぐのだが...。
ある日、杉彦の姉夫婦、当主・龍之介の主治医、弁護士などが集まった深夜、当主の龍之介が惨殺されてしまう...。

 

三人称で書かれた現在の漣子の話と、八島家に嫁いでからの過去の話が交互に語られる。「昼メロ」でもよくあったよね。こういうドラマって、たいてい意地の悪い登場人物や腹に一物持ってそうな人物が現れるけど、本書も「昼メロ」路線を踏襲。誰も彼もが怪しいんだもんなぁ。

 

この本は、下手に予備知識をもって読むと、楽しみが半減してしまいそうだ。なんの予備知識もなく読むと、存分に楽しめるんじゃないかなぁ。自分みたいに期待し過ぎて読むと、残念な読後感になるかも...。

あと、子供の父親の事とか、最後まで説明されてない部分があるのが、自分的には不満だな。

☆4個

 

背表紙~

ヌードダンサーのミミイ・ローイこと漣子は八島財閥の御曹司・杉彦と恋に落ち、玉の輿に乗った。しかし幸福な新婚生活は長くは続かなかった。義父である当主・龍之助が何者かに殺害されたのだ。真犯人は誰なのか?弁護側が召喚した証人をめぐって、生死を賭けた法廷での闘いが始まる。「弁護側の証人」とは果たして何者なのか?日本ミステリー史に燦然と輝く、伝説の名作がいま甦る。

 

解説は道尾秀介さんが書いてた。
道尾さんは絶賛してたけど、そこまでは...。
最近のミステリーを読み慣れてる人には、文体も少々古臭く感じるかもだし、トリック自体もどうだろなぁ。
でも、読後に序章を読み直す価値は充分にあると思う。

 

弁護側の証人 [ 小泉喜美子 ]

価格:604円
(2016/7/18 06:35時点)
感想(13件)