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夜と朝のあいだ

東海地方に住む独身男のノート

アキラです。バツ無し独身男のノート。

「YES・YES・YES」を読んでみた

Books
これは読者を選ぶ小説。
何の予備知識もなく読むと、途中で投げ出す人も居ると思う。
単行本で発売された当時、わりと話題になってて、当然、自分も読んだんだけど、今回、図書館で文庫版を借りて来て、何十年ぶりかで再読。

ウリ専で働く10代の若者の視点を軸に、現代の若者の心の虚無を描いてる。ウリ専って何?って人は、読まない方が良いかもしれない。
ウリ専=「ゲイの人のための風俗店」である。簡単に言うと、男が男に身体を売るお店だ。
それだけなら別に読者を選ばないんだが、作中、頻繁に男性同士のセックスの描写があり、人によっては嫌悪感すら抱かせてしまうかも。
この描写が丁寧というか、なんというか・・・。主人公の心の揺れも写実的な筆致で描いているんだが、う~ん、賛否両論だろうなぁ。
ウリ専で遊んだ事のある人や、ウリ専で働いてた人には、すんなり受け入れられるんじゃないか?

非常に写実的な文章だし、セックスの描写もその辺のエロ小説以上の興奮度なんだけど、アンニュイな雰囲気も漂う物語だ。
ここに登場する若者たちが発散するアンニュイなオーラのせいだろう。

同じようなウリ専を舞台にした小説に、橋口亮輔の「二十歳の微熱」もあるが、両方を比べて読んでみると良いかも。
ちなみに「二十歳の微熱」は袴田吉彦主演で映画化もされている。

第26回(1989年) 文藝賞受賞