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夜と朝のあいだ

東海地方に住む独身男のノート

アキラです。バツ無し独身男のノート。

「虹の岬の喫茶店」を読んでみた

Books

森沢明夫の映画化もされてる短編集。

6編から成る本書は、喫茶店の女主人を中心に、それぞれの章に出てくる登場人物たちとの関わりを描いている。
第一章の登場人物が第二章にほんの少し現れたり、第二章の登場人物が第三章にほんの少し現れたりと、それぞれの短編がゆっくりした時間の経過の中で描かれている。

全体の雰囲気は暖かい。
非常に暖かな小説だ。普通の人々の日常を暖かく描いていて、第一章を読み終えた時には、心がホンワカと温かくなった。第二章も若者の決意とそのスタートを描いていて、これも好感。

ただ、第三章でブレーキ・・・。日常を暖かく描いてる小説なのに、「泥棒」を登場させたのは自分的には好みじゃない。ストーリーは暖かくまとめられているけれど、「泥棒」ってのは「非日常」の産物だと思うし、登場する泥棒が変に良い人なのも、現実離れしてて興ざめ。第一章から続いてたリアル感が一気に冷めてしまった。

第四章、初老の紳士の心情や、第五章の古いバンド仲間の20年を超えての心の繋がりは、上手く描かれていて、またまた心がホンワカ・・・。
第六章で女主人の一人称になるのだが、ここは第一章から数年後(もしかしたら十数年後)を描いている。

この小説のモデルになった喫茶店が実際に千葉県にあるらしい。一度、キャンピングカーで行ってみたいな・・・。

背表紙~
小さな岬の先端にある喫茶店。そこは美味しいコーヒーとともに、お客さんの人生に寄り添う音楽を選曲してくれる。その店に引き寄せられるように集まる、心に傷を抱えた人々-彼らの人生は、その店との出遭いと女主人の言葉で、大きく変化し始める。疲れた心にやさしさが染み入り、温かな感動で満たされる。癒しの傑作感涙小説。



短編集の評価って難しい。当然、それぞれの短編の善し悪しがあるし、好みもある・・・。

全体を通して☆3個



虹の岬の喫茶店 [ 森沢明夫 ]

価格:699円
(2015/9/9 16:04時点)
感想(13件)