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夜と朝のあいだ

東海地方に住む独身男のノート

アキラです。バツ無し独身男のノート。

「遭難者」を読んでみた

Books

二冊の追悼集から成る小説。
単行本の発売時には、実際に箱入りの二分冊とした凝った作りの書籍にして発売されたらしいが、今回読んだのは文庫版(一冊にまとめられている)。

全編を占めるのは二冊の追悼集。
登山に興味もない、ましてや知識もない自分としては、最初、なかなか物語に入り込めなかった。
北アルプスの細かい地名など聞かされてもイメージが湧かないし、登山用語などもチンプンカンプン・・・。

半分を過ぎたあたりから物語に入り込めるんだけど、これが、また、今まで読んできた折原一とはチョット異なる感じで・・・。

たしかに死人は居るんだが、そもそも自殺なのか他殺なのかも判然としないし、自殺にしても他殺にしても動悸が見えてこない。モヤモヤした感じを抱いたまま後半へ進むんだが・・・。
ラストは、ちょっと強引だよなぁ。

他の方も書かれているけど、この小説は単行本発売時みたいに、二分冊で読んだ方がリアルに感じる事が出来たかもしれない。野心的な試みだったと思うけど、文庫版でもその試みで出版して欲しかったなぁ。そうすれば、また違った読後感を味わえたんじゃないかと思う。

強烈な「折原マジック」を期待してただけに、やや肩透かしだった一冊。

☆3個

背表紙~

残雪の北アルプスで、若手会社員・笹村雪彦は所属する山岳サークルの登山行で足を踏み外し、滑落死を遂げた。だが山を愛した彼に捧げた追悼集は、死因に疑いをもった母親の行動によって、予想外な内容に・・。登山届、現地地図、死体検案書など詳細な記録を収録した2分冊の追悼集に込められた謎とは何か?

思うんだけど、文庫サイズで、登山届やら現地地図やらを見せられても、小さすぎて見えにくいんだよなぁ。
それに結局のところ、真相には登山届も死体検案書も関係なかったし・・・。

序盤、なかなか物語に入り込めず、中盤、かなり盛り上がったんだけど、ラストが強引なのがなぁ・・・。


遭難者 [ 折原一 ]

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感想(1件)