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夜と朝のあいだ

東海地方に住む独身男のノート

アキラです。バツ無し独身男のノート。

「彼女の血が溶けてゆく」を読んでみた

Books

医療事故を報じる裁判提訴の記事から始まる本書、文庫430ページを一気読み。二転三転するストーリーは読む者を引きずり込む。

元妻による医療ミスで死亡した患者の周辺を探る主人公・銀次郎。次々と明らかにされる患者の怪しい行動。患者の周りの胡散臭い人々・・・。いやぁ、謎が謎を呼び、飽きない。この手のミステリーにしては、人物の内面もよく描けてる方だと思う。

銀次郎が調査する過程で自殺者が一人だけ出るが、その他は医療ミスで死亡した患者しか死者が出てこないところも、なかなか新鮮。五人も六人も、次々と殺されるミステリーと違って、かなりリアリティのある描写だ。

中盤で、「あ~、そういう事だったのか!」と思わせといて、すぐに「ええええっ!」と唸る急展開。まさか〇〇が△△△だとは・・・。作中、不可解な言動をする女性が現れるのだが、△△△だったという事で納得。こういう急展開が中盤以降、次から次に・・・。まさに波状攻撃。

序盤、医学用語の説明が多用されてるのが、ややとっつきにくいなぁと感じさせるが、会話文に織り込むことで極力、難解さを排除してる。
このあたりの、医学に関する描写も、ストーリー上、重要なキーになるのでしっかり読んでおきたい部分。
ここを乗り越えれば、あとは物語が読者を引っ張り込んでくれる。

最後まで二転三転するストーリーは、目が離せない。
ラストで180度世界が変わるという言葉があるけど、真相は、世界どころか異次元に飛んでくような・・・。
この真相、強引すぎるって声もあるようだけど、自分は許容範囲。というか、全然、OKな部類だな。

☆4個

背表紙~

ライター・銀次郎は、元妻・聡美が引き起こした医療ミス事件の真相を探ることに。患者の女性は、自然と血が溶ける溶血を発症、治療の甲斐なく原因不明のまま死亡する。死因を探るうちに次々と明かされる、驚きの真実と張り巡らされた罠。はたして銀次郎は人々の深層心理に隠された真相にたどり着けるのか。ノンストップ・ミステリーの新境地。

まさに、ノンストップだし、新境地だな。
本書は、「桑原銀次郎シリーズ」の第1作だが、続けて第2作「彼女のため生まれた」を読みたくなった。


彼女の血が溶けてゆく [ 浦賀和宏 ]

価格:740円
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