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夜と朝のあいだ

東海地方に住む独身男のノート

アキラです。バツ無し独身男のノート。

「仮面山荘殺人事件」を読んでみた

Books

読後、感じたんだけど、なかなか暗示的なタイトルなんだなぁ!って事。

冒頭部分の描写で、
”仮面に見下ろされながら高之はドアを開いた。その瞬間不吉な予感が胸をかすめたが、それは無論、何の根拠もないものだった。”
と有るのだが、この仮面が最後の1ページでは、
”そしてここに来た時たしかにあったはずの、例の仮面はすでに取り外されていた。”
との描写。
それまで善人の仮面を被っていたある人物の仮面が剥がされたことを暗示してる。
上手いねぇ、東野圭吾

この仮面って言葉、もう一つの意味も含まれてると思うんだけど、それを端的に表してるのがP29の、
「さて、これでようやく訳者が揃ったな」の言葉。
これは作者の遊び心というかサービス精神?とでも言えるかもしれないな。
本書を未読の人には「?」な感じだろうけど、読まれた方は納得してもらえるんじゃないかなぁ。

婚約者を交通事故で亡くした主人公は、婚約者の家族やその友人たちとある山荘へ来ており、そこへ銀行強盗の二人組みが侵入。やがて殺人事件が起きるが、明らかに犯人は銀行強盗ではない。では、誰が・・・?

いやぁ、登場人物たちの中で、誰が怪しいのかも解んないんだよね。しいて言えば、みんな怪しいから・・・。いやいや、みんな怪しくない!ってのが正しい書き方だな。全然、犯人の見当もつかなかった。
東野作品らしく読みやすい文体でスラスラ読めてしまう。

読み終わって思うんだけど、本書は現実感には乏しいよね。トリックなんか特に現実感は希薄。
純粋に謎解きを楽しむって姿勢で読むほうが楽しめる作品。
読後、パラパラと読み返してみると、上に挙げたような作者の遊び心みたいなものに気づかされて、なかなか楽しめたなぁ。
テレビの二時間ドラマなんかでドラマ化すると面白そうだと思う。

☆3個

背表紙~

八人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を絶たれた八人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに一人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。七人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった・・・。

細かい部分を突っつくと、いろいろ言いたい事・疑問もあるんだけど、事件のそもそもの発端は。雪絵の身勝手な行動だよね・・・。この女にはお咎めはないのかなぁ?

仮面山荘殺人事件 [ 東野圭吾 ]

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